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ノンフリーク クッキング教室

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貧血料理レシピを始める前に!

貧血防止のために必要なこと

鉄分の吸収にはタンパク質、ビタミンC、そして一定のカロリーが必要である

女性の3人に1人は貧血であると言われています。ノンフリーク夫人もやっぱり貧血気味。
世の女性の共通の悩みがこの貧血のようでありますから、このたび本格的な対策を立ててみました。
鉄欠乏性貧血の場合は、血液中のヘモグロビンの量が減ってきますが、このヘモグロビンは実は二つの物質で出来ています。

ヘム=鉄分を含んだ成分
グロビン=タンパク質の一種


これがヘモグロビンの正体です。ですから、貧血の治療に鉄分だけを摂取してもヘモグロビンは一向に増えず、貧血は治らないのです。鉄分とタンパク質を一緒にとらないとダメなわけですね。
さらに、食事の時の摂取カロリーが不足すると貧血は治りません
というのも、食事のカロリーが不足すると、摂取した蛋白質が代わりに燃やされてエネルギーに代わってしまうからです。そうすると上記の「鉄とタンパク質が貧血治療には必須」という条件を満たさなくなってしまうのです。
またビタミンCを一緒に摂取すると、鉄分の吸収率は非常に上がる(10倍ほどにも跳ね上がる)ことが分かっています。

となると、どんな食事がいいのでしょうか?
鉄分を含み、高タンパク、高カロリーの食事がいいということになります。特に油をたっぷり使うと鉄分の吸収は非常によくなります・・・が、
高タンパクはいいとしても、高カロリーの食事というのはちょっと抵抗がありますね。
貧血を治すためとはいえ、カロリーの高い食事をとっていれば今度は肥満が心配です。
私も妻に太ってほしくはありません。細めの女の人が好みだし・・・(爆)

さて、ここからがノンフリーク的解決法です。
油を使った高カロリー食が必要ならば、その油を
「油は油でも、皮下脂肪を分解する不飽和酸脂肪(いわゆるオレイン酸)にしてしまえばいい」
ということです!
脂質はみんな同等に高カロリー、食べたら太るものだと一般に思われている向きがありますが、
実はこれは間違いです。油によっては、それを取ることで体内の脂肪を燃やしてくれるという非常に重宝な働きをしてくれるタイプの油が存在するのであります。それが不飽和酸脂肪です。

それはズバリ、オリーブオイル・豚の油・青魚の油
この3つです。いずれも油でありながら有名な「ダイエット食」なんであります。
中国人は大量の油を摂取していて、向こうの料理は炒め物の最後に「調味料」としておたま一杯の油をさらに回しかける!!なんて、日本人が見たら目を回すほどギットギトです。
ところが中国の女性はとてもスリムで、いわゆる「チャイナ服」なんかをイキに着こなしていますね?日本の「おばちゃん達」があの服を着られると思います?この違いは何でしょうか?
一般には「中国人は油の多い食事をしても、ウーロン茶を飲むからそれで分解されている」
なんて考えられているところもありますが、これは大間違いもいいところ。中国でウーロン茶が飲まれているのは福建省あたりがせいぜいで、中国人の90%は中国緑茶を飲んでいます。よーするに我々が飲んでいるお茶と全然変わりません。

では、どこが違うかと言いますと、日本やアメリカでは「牛の油」がメインであるのに対して、中国では「肉と言えばほぼ100%豚肉を指す」というくらい、豚の油がメインを占めていることにつきるのであります。
同じ油でも、牛の脂と豚の油は大違いなんであります。牛は人間より体温が高いので、牛の脂肪は体内で簡単に溶けません。すると油のまま体内を循環し、すぐ皮下脂肪としてお腹あたりにくっついてしまうのであります。
それに対して豚は人間と体温がほとんど同じなので、豚の脂肪は体内ですぐ溶け、呼吸によって水分と炭酸ガスに分解されてしまうことが多く、皮下脂肪に非常になりにくいのであります。さらに豚の油のほとんどはオレイン酸でして、これが体内の皮下脂肪を燃焼してくれるため、中国の女性はあんなに油ギトギトのものばかり食べていても太らないんであります。豚肉ダイエットってのがちゃんとあって、豚肉ばっかり食べてやせる方法ですが、栄養バランスも崩れず健康的にやせられますからね。

ノンフリーク家ではオリーブオイルが基本、肉と言えば鶏か豚ばっかりで、牛肉を食べるのは実は年に2回だけ。(知り合いから霜降りの松坂牛をもらうんであります・・・でも、本当を言うとクドイって不評プンプンで、ひそかに肉じゃがにされていたりする・・・)、さらにサバやサンマといった青魚が異常に多いです。
これですと十分なカロリーも取れ、肥満の心配もなく、貧血も防止できます。


では上記のことをふまえた上で、「鉄分を多く含む食品」を下にあげてみましょう。

魚類・・・不飽和酸脂肪のこともあり、青魚がベスト。ツナ缶やなまり節もグー。
貝類・・・カキ、ハマグリ、アサリなど。だいたい貝類全般が非常に鉄分が多い。
エビ・・・鉄分が豊富です。一般に魚介類は鉄分が多いですね。
肉類・・・豚肉がベストでしょう。太りやすい牛肉は避けた方が無難です。
レバー・・鉄分補給の王者ですが、独特の臭みをスパイスで消して使いましょう。臭いからって水で洗う人がいますが、こんなことをしたら鉄分はきれいに流れてしまっています。ニラ炒めなどにすると臭みも気にならず、ニラのビタミンCと油に吸収の補助をしてもらって最強の料理になります。

豆類・・・大豆、豆腐、納豆など。豆類は万能の健康食といっていいでしょう。
海草類・・ヒジキやワカメ、昆布に鉄分が多いことが知られています。
緑黄色野菜・・・ほうれん草が有名。ブロッコリー、ニンジン、切り干し大根、ニラ、小松菜にも鉄分は多いです。

プルーン(ナツメ)・・・石器時代から食べられていた健康食品で(長い歴史やのう・・)大量の鉄分を含んでいます。ただし消化が悪い食品でもあり、食べ過ぎるとお腹に来るかも(爆!)


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